Japanese
English
特集 胃良性疾患の近未来
[炎症性疾患]免疫機序によるもの
自己免疫性胃炎―胃腫瘍の合併も含めて
Autoimmune gastritis (with/without neoplasma)
鎌田 智有
1,2
,
物部 泰昌
3
,
砂金 彩
1,2
,
勝又 諒
1,2
,
村尾 高久
1,2
,
春間 賢
4
Tomoari Kamada
1,2
,
Yasumasa Monobe
3
,
Aya Sunago
1,2
,
Ryo Katsumata
1,2
,
Takahisa Murao
1,2
,
Ken Haruma
4
1川崎医科大学健康管理学
2川崎医科大学総合医療センター総合健診センター
3川崎医科大学病理学
4川崎医科大学総合内科学2
キーワード:
自己免疫性胃炎
,
胃癌
,
胃神経内分泌腫瘍
Keyword:
自己免疫性胃炎
,
胃癌
,
胃神経内分泌腫瘍
pp.1018-1025
発行日 2023年8月25日
Published Date 2023/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000833
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はじめに
自己免疫性胃炎(autoimmune gastritis:AIG)の内視鏡所見は「逆萎縮」と呼称される胃体部優位の高度萎縮が典型であり,これに加えて胃体部~穹窿部にみられる固着粘液,残存胃底腺粘膜や過形成性ポリープ,前庭部における輪状模様などの所見が認められることがある1~3)。近年,拡大内視鏡による白色球状外観(white globe appearance:WGA)および抜け殻所見(cast-off skin appearance:CSA)という比較的新しい所見,胃体部の高度萎縮が完成していない早期病変も散見されるようになってきた3)。一方,AIGは高ガストリン血症を伴うため胃神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor:NET)を合併しやすいこと,胃体部には高度萎縮を認めるため胃癌の発生母地でもある1~3)。
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