Japanese
English
特集 膵囊胞マネージメント,これ一冊
[腫瘍性囊胞性疾患]
MCNの診断
Diagnosis of mucinous cystic neoplasm (MCN)
平川 徳之
1
,
祖父尼 淳
1
,
土屋 貴愛
1
,
向井 俊太郎
1
,
糸井 隆夫
1
Noriyuki Hirakawa
1
,
Atsushi Sofuni
1
,
Takayoshi Tsuchiya
1
,
Shuntaro Mukai
1
,
Takao Itoi
1
1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
膵囊胞
,
MCN
,
超音波内視鏡
Keyword:
膵囊胞
,
MCN
,
超音波内視鏡
pp.910-915
発行日 2023年7月25日
Published Date 2023/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000803
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はじめに
近年,健診や検診の普及などにより膵囊胞性腫瘍と診断される頻度は増加している。膵囊胞性腫瘍は,囊胞状の形態をとる膵腫瘍であり,膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm:IPMN),粘液性囊胞腫瘍(mucinous cystic neoplasm:MCN),漿液性囊胞腫瘍(serous cystic neoplasm:SCN)などがあげられる。MCNは1978年にCompagnoらが初めて提唱した疾患であり,比較的稀な腫瘍である1)。40~50歳台の中年女性の膵体尾部に好発し,男性例や頭部病変はきわめて稀である。多くの場合,症状がなく健診などで発見されるが,腹痛や腹満感,消化器症状を引き起こすこともある。
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