Japanese
English
特集 進化し続けるIEE
[各論 IEEを使いこなす]
大腸内視鏡
《Note》炎症性腸疾患におけるIEEの可能性
Possible role of IEE in patients with inflammatory bowel disease
髙林 馨
1
,
林 由紀恵
1
,
筋野 智久
1
,
細江 直樹
1
,
緒方 晴彦
1
Kaoru Takabayashi
1
,
Yukie Hayashi
1
,
Tomohisa Sujino
1
,
Naoki Hosoe
1
,
Haruhiko Ogata
1
1慶應義塾大学医学部内視鏡センター
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
IEE
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
IEE
pp.396-399
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000683
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
これまでにさまざまなimage enhanced endoscopy(IEE)が登場しており,その有効性を検討した報告も増えてきているが,その多くは腫瘍性病変の検出や診断,処置時の応用に関してのものであり,炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)に対しての有用性を報告したものは少ない。これは炎症というものが腫瘍とは異なり,範囲や重症度といった不確定な要素を多分に含んでいるためであり,このような対象に対してIEEをどのように利用すればよいかという点に関して一定の見解が得られていないためである。そのようななか,潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC)に対し富士フイルム社のlinked color imaging(LCI)を用いた炎症評価の有用性がUchiyamaらにより報告され1),炎症評価に対するIEEの応用に注目が集まるようになってきた。本稿では,2020年にオリンパス社から登場したEVIS X1シリーズにて使用可能である赤色光観察(red dichromatic imaging:RDI)および構造色彩強調機能(texture and color enhancement imaging:TXI)に注目し,同IEEによるUCにおける炎症評価の有用性・可能性に関して言及したい。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.