Japanese
English
今月の主題 IEEを使いこなす
序説
IEEの歴史と現況
Introduction
平澤 大
1
Dai Hirasawa
1
1仙台厚生病院消化器内科
キーワード:
IEE
,
画像強調観察
,
デジタル法
,
光デジタル法
,
コントラスト法
Keyword:
IEE
,
画像強調観察
,
デジタル法
,
光デジタル法
,
コントラスト法
pp.1613-1615
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403203063
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IEE(image enhanced endoscopy)の歴史は意外と古い.消化管内視鏡は胃鏡に始まり胃カメラ,ファイバースコープ,電子内視鏡と発展してきたが,胃カメラ開発当初の1950年代から紫外線カメラ,赤外線カメラ,蛍光胃カメラなどが開発されていた.これらは技術的な困難などが理由でその後発展できなかったが,紫外線や赤外線は可視光線域より外の光を利用するため,短波長の紫外線では表面の微細な構造を鮮明に映し出し,逆に長波長の赤外線は現在ではIRI(infrared imaging)として粘膜深部の血管の観察などに適している.
1960年代になると,胃カメラに代わりファイバースコープが主流となった.軟らかいグラスファイバー内を光が全反射しながら進むため,リアルタイムに消化管内を観察できる時代になった.この時代の画像強調では,色素内視鏡が発展した.1965年前後にトルイジンブルーとコンゴーレッドによる生体染色が行われ,1970年以降にルゴールやメチレンブルー,インジゴカルミンなどが使用されるようになった.特にファイバースコープや電子内視鏡で用いられる明るい光源では,粘膜を強く照らすためコントラスト不足になりがちになるため,インジゴカルミンによるコントラスト法は,その後頻繁に用いられるようになった.
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