Japanese
English
特集 上部消化管内視鏡のトラブルシューティング
[各論]十二指腸EMR・ESD
ESD術中に出血をきたした
Bleeding during duodenal ESD
内藤 咲貴子
1
,
福澤 誠克
1
,
河野 真
1
,
糸井 隆夫
1
Sakiko Naito
1
,
Masakatsu Fukuzawa
1
,
Shin Kono
1
,
Takao Itoi
1
1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
後出血
,
内視鏡治療
,
内視鏡的止血術
Keyword:
後出血
,
内視鏡治療
,
内視鏡的止血術
pp.244-246
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000647
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はじめに
検診の普及や画像強調観察による診断能の向上に伴い,表在性非乳頭部十二指腸腫瘍(superficial non-ampullary duodenal epitherial tumors:SNADET)の発見率は増加している。また,内視鏡治療はEMRやESDだけでなくcold snare polypectomy(CSP)やunderwater EMR(UEMR)などの治療法の選択肢も増え,内視鏡治療可能な症例も増加している。しかし,十二指腸は解剖学的理由による内視鏡操作性不良や,Brunner腺などの影響により粘膜下層が展開しにくく,さらには固有筋層が薄いなど,他臓器の内視鏡治療と異なり治療難度は非常に高い。一方,内視鏡治療の代替治療法としては,膵頭十二指腸手術や,腹腔鏡・内視鏡合同手術(laparoscopic and endoscopic cooperative surgery for duodenal tumors:D-LECS)があるが,内視鏡治療と比較しより侵襲が高くなり,一般的には低異型-高異型度腺腫または粘膜内癌に関しては,低侵襲で,短い入院期間で行える内視鏡治療が選択されることが多いのが現状である。
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