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特集 上部消化管内視鏡のトラブルシューティング
[各論]十二指腸EMR・ESD
十二指腸内視鏡治療後出血に対する止血戦略とコツ
Post-procedure bleeding after endoscopic resection in the duodenum
田島 知明
1
,
石川 翼
1
,
村松 孝洋
1
,
寺田 里絵
1
,
川崎 朋範
2
,
良沢 昭銘
1
Tomoaki Tashima
1
,
Tsubasa Ishikawa
1
,
Takahiro Muramatsu
1
,
Rie Terada
1
,
Tomonori Kawasaki
2
,
Shomei Ryozawa
1
1埼玉医科大学国際医療センター消化器内科
2埼玉医科大学国際医療センター病理診断科
キーワード:
表在性非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍
,
内視鏡治療
,
後出血
Keyword:
表在性非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍
,
内視鏡治療
,
後出血
pp.252-255
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000650
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はじめに
十二指腸内視鏡治療においては,難易度の高い病変の切除に成功した場合でも,粘膜欠損部への胆汁・膵液の曝露により生じる遅発性穿孔や後出血などの術後偶発症にも十分注意を払う必要がある。いずれの偶発症も,対応が遅れた場合は致命的となるため,可能なかぎり粘膜欠損部を完全縫縮し胆汁・膵液の曝露を抑えることが極めて重要である。現在ではさまざまな取り組みにより術後偶発症の頻度は低下してきたが,万が一生じた術後偶発症に対して即座に対応できる環境整備が必須である。遅発性穿孔への対処に関しては本特集の他稿で述べられているため,本稿では十二指腸内視鏡治療後の出血に関する既報や知見,および実際の止血における戦略やコツなどについて述べる。
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