Japanese
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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅰ. 隆起を呈する病変
3. 非上皮性隆起病変
B. 非腫瘍性非上皮性病変
胃異所性膵
Ectopic pancreas in the stomach
中村 孝彦
1
,
金坂 卓
1
,
上堂 文也
1
Takahiko NAKAMURA
1
,
Takashi KANESAKA
1
,
Noriya UEDO
1
1大阪国際がんセンター消化管内科
キーワード:
異所性膵
,
迷入膵
,
胃粘膜下腫瘍
Keyword:
異所性膵
,
迷入膵
,
胃粘膜下腫瘍
pp.132-133
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000388
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疾患の概要
異所性膵とは,迷入膵とも呼ばれ,本来の膵とは連続性をもたず,他臓器中に存在する膵組織である。剖検例の異所性膵の頻度は0.5~13.7%と報告されている1)。胃(27.5%),十二指腸(25.5%),大腸(15.9%)に好発するが,他の消化管にも発生することがある。胃ではそのほとんどが前庭部大彎(95.0%)に発生する。組織学的分類としてHeinrich分類が用いられている。Ⅰ型は正常膵と同様にLangerhans島,腺房細胞,導管をすべて有するもの,Ⅱ型は腺房細胞と導管を有しLangerhans島を欠くもの,Ⅲ型は導管とその周囲の平滑筋線維の増生からなるものを指す。Ⅱ型が最多で,Ⅰ型,Ⅲ型と続く2)。
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