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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅰ. 隆起を呈する病変
3. 非上皮性隆起病変
A. 腫瘍性非上皮性病変
胃神経鞘腫
Schwannoma
劉 博
1
,
大圃 研
1
Bo LIU
1
,
Ken OHATA
1
1NTT東日本関東病院消化管内科
キーワード:
神経鞘腫
,
胃粘膜下腫瘍
Keyword:
神経鞘腫
,
胃粘膜下腫瘍
pp.98-99
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000371
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疾患の概要
胃神経鞘腫は胃神経叢のSchwann細胞由来の間葉系腫瘍であり,胃良性腫瘍全体の4%,胃腫瘍全体の0.2%を占めている1)。胃に発生する神経鞘腫は粘膜下腫瘍の形態を呈し,その頻度は胃間葉系腫瘍の約6.3%である。ほとんどの症例は無症状であり,稀に腹痛や消化管出血をきたすことがある。消化管内視鏡検査の普及により,近年は偶発的発見が増加している。神経鞘腫の確定診断には,免疫組織学的に紡錘形の腫瘍細胞がS-100染色にびまん性の陽性を示す所見が必要である。通常の鏡視下生検での組織採取は不確実と思われ,EUS-FNAがもっとも効果的な方法とされている。
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