Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下手術を施行した胃神経鞘腫の1例
A case of gastric schwannoma treated with laparoscopic surgery
早川 朋宏
1
,
松谷 毅
2
,
平方 敦史
1
,
吉田 寛
1
,
笹島 耕二
1
,
内田 英二
2
Tomohiro HAYAKAWA
1
1日本医科大学多摩永山病院外科
2日本医科大学外科
キーワード:
胃粘膜下腫瘍
,
胃神経鞘腫
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
胃粘膜下腫瘍
,
胃神経鞘腫
,
腹腔鏡下手術
pp.100-104
発行日 2013年1月20日
Published Date 2013/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104431
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要旨
患者は49歳,男性.上部消化管内視鏡検査で胃体中部大彎後壁にbridging foldと,頂部に中心陥凹を伴った粘膜下腫瘍を認めた.胃平滑筋腫とGISTを疑った.術中,腫瘍は胃後壁から壁外性に突出し,結腸間膜と高度の癒着を認めた.腹腔鏡下幽門側胃切除術およびRoux-en Y再建を施行した.切除標本の組織学的検査では紡錐細胞が束状配列に増殖しており,核のpalisadingを認めた.免疫染色ではS-100蛋白陽性,c-kit,CD34陰性,MIB-1 index 5%未満であったことから胃良性神経鞘腫と診断した.本症例の腫瘍径は5cm以上で悪性神経鞘腫を否定できなかったため,リンパ節郭清を伴う胃切除が必要であった.腹腔鏡下手術を施行したことで過度の手術侵襲を加えることなく診断・治療を行うことが可能であった.
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