Japanese
English
特集 好酸球性消化管疾患のすべて
[各論 その他の好酸球関連消化管疾患]
好酸球浸潤を伴う炎症性腸疾患の特徴
Features of inflammatory bowel diseases associated with eosinophilic infiltration
堀内 和樹
1,2
,
穂苅 量太
1
,
高本 俊介
1
,
東山 正明
1
,
成松 和幸
1
Kazuki Horiuchi
1,2
,
Ryota Hokari
1
,
Shunsuke Komoto
1
,
Masaaki Higashiyama
1
,
Kazuyuki Narimatsu
1
1防衛医科大学校消化器内科
2自衛隊入間病院内科
キーワード:
好酸球
,
炎症性腸疾患
,
潰瘍性大腸炎
,
Crohn病
,
エオタキシン
,
CCR3
Keyword:
好酸球
,
炎症性腸疾患
,
潰瘍性大腸炎
,
Crohn病
,
エオタキシン
,
CCR3
pp.1438-1442
発行日 2022年8月25日
Published Date 2022/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000303
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はじめに
好酸球性消化管疾患(eosinophilic gastrointestinal diseases:EGIDs)は好酸球性食道炎(eosinophilc esophagitis:EoE)と好酸球性胃腸炎(eosinophilic gastroenteritis:EGE)に分けられ,その診断基準のなかで鑑別診断として炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)を除外することが記載されている。食道以外の消化管粘膜には生理的に好酸球が存在し,特に回腸末端~上行結腸にかけては豊富に存在することが知られている。そのため全大腸炎型の潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC)では,上行結腸のみの所見に注目するとEGIDsとの鑑別に苦慮することもある。しかし後述するようにEGIDsとIBDの組織像は基本的に全く異なるものであり,その違いを理解することは好酸球浸潤を伴うIBDの臨床像を理解することにもつながる。
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