特集 炎症性腸疾患1997
ノート
炎症性腸疾患の疫学
棟方 昭博
1
,
中路 重之
2
1弘前大学医学部第1内科
2弘前大学医学部衛生学
キーワード:
炎症性腸疾患
,
潰瘍性大腸炎
,
Crohn病
,
罹患率
,
有病率
Keyword:
炎症性腸疾患
,
潰瘍性大腸炎
,
Crohn病
,
罹患率
,
有病率
pp.523-525
発行日 1997年2月26日
Published Date 1997/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105091
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要旨 炎症性腸疾患の欧米での罹患率は,人口10万人対,UC 1.5~17.0,CD O.3~6.7で,本邦のUC 1.95,CDO.51を上回っている.欧米での有病率も,UC 21.4~225.2,CD 8.3~105.7で,本邦のUC 18.12,CD 5.85を上回っている.欧米ではUCの罹患率,有病率に変化はなく,CDは増加しているが,本邦ではともに増加している.本邦での発症年齢は,UCでは男性20~24歳,女性25~29歳に,CDでは男性20~24歳,女性15~19歳にピークがみられる.この傾向は欧米でも同様である.また,UCの死亡率は,欧米では0.1~O.25であるが,本邦では約0.1と低い,本邦,欧米ともに1980年代以降UCの死亡率は低下する傾向にある.一方,CDは,欧米では本邦に比べ死亡率が高い.
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