小児・妊婦・高齢者に対するIBD診療
高齢者炎症性腸疾患の特徴
穂苅 量太
1
,
白壁 和彦
,
渡辺 知佳子
,
東山 正明
,
高本 俊介
1防衛医科大学校 内科学講座(消化器内科)
キーワード:
Azathioprine
,
炎症性腸疾患
,
鑑別診断
,
大腸炎-潰瘍性
,
免疫老化
Keyword:
Immunosenescence
,
Azathioprine
,
Diagnosis, Differential
,
Colitis, Ulcerative
,
Inflammatory Bowel Diseases
pp.161-165
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2017217817
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
炎症性腸疾患(IBD)患者は世界中で増加しているが,高齢者IBDの増加が問題になっている.それは若齢者と対処法が異なるからである.IBDの病態には複数の要素が関与するが,遺伝的素因は高齢発症者には少ないと見積もられている.高齢者は感染症の閾値が低かったり,心血管併存症,糖尿病,悪性腫瘍の併存などがあり,若齢者とは異なる治療法が求められる.薬剤反応性に若齢者との大きな差異は認められないが,合併症率が高い.とくにステロイドの使用には注意する必要がある.複数の薬剤を内服している患者も少なくなく,薬剤相互作用にも注意する必要がある.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.