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特集 内視鏡データリファレンスブック2022
【臓器別】
大腸
潰瘍性大腸炎関連腫瘍
Ulcerative colitis-associated neoplasia(UCAN)
岩男 泰
1
,
杉本 真也
2
,
高林 馨
3
,
三上 洋平
2
,
金井 隆典
2
Yasushi IWAO
1
,
Shinya SUGIMOTO
2
,
Kaoru TAKABAYASHI
3
,
Yohei MIKAMI
2
,
Takanori KANAI
2
1慶應義塾大学予防医療センター
2慶應義塾大学消化器内科
3慶應義塾大学内視鏡センタ
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
大腸癌
,
dysplasia
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
大腸癌
,
dysplasia
pp.735-740
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000164
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Ⅰ 疾患概念・疫学
潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC)において慢性炎症が関与する遺伝子変異・異常の蓄積により,dysplasiaという前癌状態を経由して大腸癌が発生する1)。この潰瘍性大腸炎関連腫瘍(ulcerative colitis-associated neoplasia:UCAN)の発癌経路(inflammation-dysplasia-carcinoma sequence)は,早期にTP53遺伝子異常を認め,初期病変が平坦型病変であるなど通常の大腸腫瘍とは臨床病理学的に大きな違いがみられる。累積発癌率は30年で5~7%程度と一般人に比し高率であり2, 3),UCの予後を左右する最大の要因となっている。
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