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特集 内視鏡データリファレンスブック2022
【臓器別】
咽頭・食道
肝癌合併食道静脈瘤の治療
Treatment of esophageal varices in patients with hepatocellular carcinoma
松井 哲平
1
,
永井 英成
1
,
松田 尚久
1
Teppei MATSUI
1
,
Hidenari NAGAI
1
,
Takahisa MATSUDA
1
1東邦大学医療センター大森病院消化器内科
キーワード:
食道静脈瘤
,
肝細胞癌
,
内視鏡治療
Keyword:
食道静脈瘤
,
肝細胞癌
,
内視鏡治療
pp.548-552
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000130
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はじめに
肝硬変症例の約50%に食道・胃静脈瘤が合併するとされ,red color sign(RC)を伴う食道静脈瘤は無治療だと年率40%で出血するといわれている1, 2)。本邦において食道・胃静脈瘤に対する予防的治療は盛んに行われており,良好な治療成績が得られている3)。一方,本邦における肝硬変の病因の多くがB型,C型肝炎ウイルスによるものであり,肝癌の発生を伴うことが多い。肝細胞癌(HCC)は肝動脈-門脈短絡(AP shunt)を発生させ,門脈圧が著明に上昇することにより食道静脈瘤への血流が増大することが報告されており,HCCは食道静脈瘤出血のリスク因子の一つとされている4)。
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