Japanese
English
特集 内視鏡データリファレンスブック2022
【臓器別】
咽頭・食道
食道静脈瘤硬化療法
Endoscopic injection sclerotherapy for esophageal varices
小原 勝敏
1
Katsutoshi OBARA
1
1福島県保健衛生協会内視鏡センター
キーワード:
食道静脈瘤
,
内視鏡的硬化療法(EIS)
,
門脈血行動態
Keyword:
食道静脈瘤
,
内視鏡的硬化療法(EIS)
,
門脈血行動態
pp.537-544
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000128
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Ⅰ 本法における内視鏡的硬化療法
本邦では高瀬ら1)の報告以来,食道静脈瘤(esophageal varices:EV)に対しては5% ethanolamine oleate(EO)の血管内注入(EO法)による内視鏡的硬化療法(endoscopic injection sclerotherapy:EIS)が導入され,さらに鈴木ら2)の1%ポリドカノール(AethoxysklerolⓇ:AS)の血管外注入(AS法)を併用するEO・AS併用法3, 4)や,再発防止を考慮した地固め法5, 6)を加えることで良好な予後が得られてきた。しかし,内視鏡的静脈瘤結紮術(endoscopic variceal ligation:EVL)7)登場後は,EVに穿刺しないという手技の安全性・簡便性がゆえに臨床の場で広く普及し,特に緊急止血においてEVLは第一選択となっている。ただしEVL後の短期再発は高率であり,待期・予防例では再発までの期間がより長いEISが行われている。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.