Japanese
English
特集 内視鏡的乳頭切除術まるわかり
[各論]
EP後の晩期偶発症とその治療
Late-onset complications and their treatments after endoscopic papillectomy
橋元 慎一
1
,
柿原 敦子
1
,
児島 一成
1
,
松岡 慧
1
,
荒木 紀匡
1
,
樋之口 真
1
,
有馬 志穂
1
,
田ノ上 史郎
1
,
井戸 章雄
1
Shinichi Hashimoto
1
,
Atsuko Kakihara
1
,
Issei Kojima
1
,
Satoru Matsuoka
1
,
Norimasa Araki
1
,
Makoto Hinokuchi
1
,
Shiho Arima
1
,
Shiroh Tanoue
1
,
Akio Ido
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患・生活習慣病学
キーワード:
EP後晩期偶発症
,
乳頭狭窄
,
胆管結石
Keyword:
EP後晩期偶発症
,
乳頭狭窄
,
胆管結石
pp.109-114
発行日 2022年1月25日
Published Date 2022/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000020
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はじめに
内視鏡的乳頭切除術(endoscopic papillectomy:EP)は多種多様な内視鏡手技を駆使した高度技術である。EP時の偶発症は出血や膵炎,穿孔などの早期偶発症が主体であり,重篤になりやすいことから細心の注意を払う必要がある。一方,治療後の再発評価で定期的な経過観察が行われるが,経過中に発生する晩期偶発症も散見される。再発を除いた晩期偶発症の原因は潰瘍治癒過程での瘢痕収縮による乳頭狭窄が主であり,乳頭狭窄に伴う急性膵炎や急性胆管炎,閉塞性黄疸や胆管結石などの症状が出現する。EPに関する論文は後ろ向き研究が主体で,論文数自体が少ないため晩期偶発症の発生率は報告によって異なっている。また乳頭狭窄に対する治療法については経乳頭的な内視鏡治療が主体となる。
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