連載 MY THERAPY in series・10
晩期妊娠中毒症の治療
福田 透
1
1信州大学
pp.406
発行日 1963年5月10日
Published Date 1963/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202812
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晩期妊娠中毒症(以下中毒症と略)が母児に重大なる影響を及ぼす事は今更述べる迄もないところであり,しかもその重症化あるいは後遺症の遺残などは本人および家族の自覚とともに担当者の中毒症治療への熱意にも左右されるところが大である。現在までの各方面の報告あるいは検討成績からもこれは明らかな事実であり,我々の教室でも中毒症に対しては特に深甚なる配慮を払つている。他病院と変つた特殊療法を実施している訳ではないが,簡単にその概要につき略述する。
1)外来では母親教室などにより中毒症の重要性,意義などを妊娠早期より認識させ進んで定期診察を受診するようなムードを作るとともに,体重の変化,浮腫,頭重感,のぼせ感などの自覚症状に留意するよう反覆注意を行なつている。
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