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特集 内視鏡的乳頭切除術まるわかり
[各論]
EPの早期偶発症と対処
Early-onset complications after endoscopic papillectomy: Prevention and management
山本 健治郎
1
,
糸井 隆夫
1
Kenjiro Yamamoto
1
,
Takao Itoi
1
1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
内視鏡的乳頭切除術
,
早期偶発症
Keyword:
内視鏡的乳頭切除術
,
早期偶発症
pp.90-95
発行日 2022年1月25日
Published Date 2022/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000017
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はじめに
内視鏡的乳頭切除術(endoscopic papillectomy:EP)は十二指腸乳頭部腫瘍に対する内視鏡治療として,1983年に鈴木らにより初めて報告された1)。現在では,その適応は腺腫のみならず,一部の早期癌や神経内分泌腫瘍にまで拡大されつつある2, 3)。確立された手技である膵頭十二指腸切除術のような外科的治療であってもmortalityやmorbidityは決して低いとはいえない。一方,EPは侵襲性の低い手技であり臓器温存の観点からも患者のQOLを保つ意味で,望ましい治療手技であるといえる。しかし出血や膵炎,消化管穿孔などの,時に重症化し致死的となりうる偶発症があり,その予防ならびに対処が非常に重要となる。
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