特集 エキスパートに学ぶ、安全で楽な外来内視鏡
外来内視鏡診療のリスク管理と対策
岡村 卓磨
1
,
岩谷 勇吾
,
長屋 匡信
1信州大学 医学部消化器内科
キーワード:
インフォームドコンセント
,
催眠剤と鎮静剤
,
術後合併症
,
消化器系内視鏡法
,
リスク
,
精神鎮静法
,
リスクマネジメント
,
外来診療
Keyword:
Informed Consent
,
Hypnotics and Sedatives
,
Risk Management
,
Risk
,
Endoscopy, Digestive System
,
Postoperative Complications
,
Ambulatory Care
pp.948-954
発行日 2021年6月25日
Published Date 2021/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2021304945
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内視鏡検査・治療は消化器疾患の診療に不可欠であるが、偶発症や誤認事故、院内感染などのリスクを伴う。近年、内視鏡の普及と人口の高齢化により、超高齢者や基礎疾患を有するハイリスク患者に外来内視鏡診療を行う機会が増加している。安全な外来内視鏡診療は、内視鏡技術のみでなく、問診や全身状態の把握によるリスク評価、適切なインフォームド・コンセントなど内視鏡診療前から始まることを忘れてはならない。内視鏡医だけでなく種々の医療スタッフが多くの場面で関与するため、さまざまな場面に潜むリスクをそれぞれの立場から評価し多職種間で共有することで、多岐にわたる細やかな安全管理が可能になり、より安全で質の高い内視鏡診療の提供につながる。そのため、日々のコミュニケーションを大事にし、医療チームとして安全への意識を高めていくことが重要である。
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