特集 十二指腸はこう診る
十二指腸への内視鏡挿入と観察の実際 超音波内視鏡による十二指腸病変の診断
岩井 知久
1
,
木田 光広
,
奥脇 興介
,
山内 浩史
,
金子 亨
,
長谷川 力也
,
蓼原 将良
,
安達 快
,
今泉 弘
,
小泉 和三郎
1北里大学 医学部消化器内科学
キーワード:
十二指腸腺
,
過形成
,
脂肪腫
,
十二指腸疾患
,
十二指腸腫瘍
,
鑑別診断
,
リンパ管腫
,
神経内分泌腫瘍
,
超音波内視鏡検査
,
Gastrointestinal Stromal Tumor
,
超音波プローブ
,
異所性膵
Keyword:
Endosonography
,
Brunner Glands
,
Diagnosis, Differential
,
Duodenal Diseases
,
Duodenal Neoplasms
,
Hyperplasia
,
Lymphangioma
,
Lipoma
,
Neuroendocrine Tumors
,
Gastrointestinal Stromal Tumors
,
Accessory Pancreas
pp.971-980
発行日 2020年7月25日
Published Date 2020/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020388232
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十二指腸病変に対する超音波内視鏡検査の適応は、悪性腫瘍の局所進展度評価、粘膜下腫瘍の診断、化学療法後の評価などさまざまである。機種選択に関しては、壁外発育の腫瘤や大きな病変に対しては超音波内視鏡を、小さな病変には細径プローブを用いる。描出時には超音波内視鏡ではバルーン圧迫法、細径プローブでは脱気水持続注水法やエコーゼリー充満法がある。主局在層、エコーレベル、および内部エコーパターンにより超音波画像診断を行うが、確定診断のためには病理組織診断が必要な場合も多い。神経内分泌腫瘍、迷入膵、Brunneriomaなど第3層までに局在する病変であればボーリング生検で確定診断が得られるケースもあるが、第4層に局在する間葉系腫瘍の鑑別には超音波内視鏡下穿刺吸引法が必要となる。詳細な画像診断や、切除前の確定診断が可能な超音波内視鏡検査のさらなる普及が期待される。
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