特集 結石除去を極める
胆石 胆道結石のPTCS治療 コツと偶発症予防や対策
三好 広尚
1
,
乾 和郎
,
片野 義明
,
小林 隆
,
舘 佳彦
,
山本 智支
,
鳥井 淑敬
1藤田医科大学ばんたね病院 消化器内科
キーワード:
カテーテル法
,
気胸
,
砕石術
,
出血
,
総胆管結石症
,
胆管炎
,
肝内結石症
,
経皮経肝胆道鏡法
,
経皮経肝胆道ドレナージ
Keyword:
Catheterization
,
Hemorrhage
,
Lithotripsy
,
Cholangitis
,
Pneumothorax
,
Choledocholithiasis
pp.1660-1665
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020117096
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総胆管結石および肝内結石のほとんどは、経口的内視鏡により治療することができる。さらに、胆管腸管吻合部狭窄に合併する肝内結石においても、低侵襲なバルーン小腸内視鏡により治療が可能になりつつある。一方、経皮経肝胆道鏡(PTCS)は確立された治療法ではあるが経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)カテーテル挿入、瘻孔形成などに時間を要し、重篤な偶発症も認められることから患者への負担が大きく、PTCSを行う頻度は低下傾向にある。しかし、現在においても経口的内視鏡治療および外科治療が困難な症例が存在する。特に、肝内結石や胆管腸管吻合部狭窄合併例などの複雑な病態では、胆管炎や黄疸の管理が困難である。これら治療困難例に対してPTCSは、PTBDを含めた一連の手技で管理および治療を行うことができるため、重要な役割をもっている。したがって、効率的な結石治療法であるPTCSを安全に行うための偶発症の予防と対策に習熟し、結石治療に対して経口的および経皮的治療が行える総合的な診療体制を整えておく必要がある。
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