特集 結石除去を極める
胆石 胆石に対する外科的治療
鈴木 裕
1
,
森 俊幸
,
石井 俊
,
松木 亮太
,
小暮 正晴
,
中里 徹矢
,
須並 英二
,
正木 忠彦
,
阪本 良弘
,
阿部 展次
1杏林大学 医学部消化器・一般外科
キーワード:
肝切除
,
総胆管結石症
,
胆管炎
,
重症度指標
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
肝内結石症
,
胆嚢結石症
,
Mirizzi症候群
,
総胆管切開術
Keyword:
Hepatectomy
,
Severity of Illness Index
,
Cholangitis
,
Cholecystectomy, Laparoscopic
,
Cholecystolithiasis
,
Mirizzi Syndrome
,
Choledocholithiasis
pp.1684-1690
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020117100
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胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石の外科的治療について概説する。胆嚢結石に対する胆嚢摘出術は、そのほとんどが腹腔鏡下で行われている。手技の普及と成熟により高度炎症例や癒着例でも多くの症例で偶発症なく腹腔鏡で完遂できるようになっている。また、炎症がない、もしくはごく軽度な症例に対しては単孔式手術やreduced port surgeryなどが選択される。高度炎症例などで胆嚢頸部の展開が困難な場合は胆嚢全摘にこだわらず胆嚢亜全摘とする。総胆管結石の場合は内視鏡的経乳頭的に総胆管結石を除去したのちに二期的に胆嚢摘出術を行うことが最も一般的である。しかし、外科的な結石除去と内視鏡的結石除去とはその成績に差はなく、慣れている方法での治療でかまわない。肝内結石症は近年、内視鏡治療の増加が著しい。外科的治療に関しては肝切除術が最も多く行われている。現状では、肝萎縮例、肝内胆管癌合併例、内科的治療不成功例が外科的治療の適応になる。
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