特集 臨床医に必要な対策型胃内視鏡検診の知識
H.pylori未感染時代の内視鏡検査
山里 哲郎
1
,
入口 陽介
,
小田 丈二
,
水谷 勝
,
冨野 泰弘
,
依光 展和
,
園田 隆賀
,
大島 奈々
,
岸 大輔
,
清水 孝悦
,
橋本 真紀子
,
山村 彰彦
1東京都がん検診センター 消化器内科
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
胃粘膜
Keyword:
Stomach Neoplasms
,
Gastric Mucosa
,
Gastroscopy
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
pp.1823-1829
発行日 2019年12月25日
Published Date 2019/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020105045
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従来H.pylori未感染胃がんは稀とされ、胃がんに占めるH.pylori未感染胃がんの割合は1%前後と報告されてきた。しかし今後はH.pylori感染率の低下に伴い、発見胃がんに対するH.pylori未感染胃がんの割合は増加すると考えられる。H.pylori現感染であれ除菌後や未感染であれ、胃内をくまなく観察することが基本であり、胃内をよく洗浄してわずかな色調変化に注意し、詳細な観察を行うことが病変発見につながる。H.pylori未感染胃がんには、噴門部がんの他、胃底腺粘膜領域の低異型度がんや胃底腺型腺がん、腺境界領域の印環細胞がん、前庭部の低異型度がんなどが報告されている。本稿では症例を交えて解説する。
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