特集 食物アレルギー-変わる常識と新たなクリニカルパール
食物アレルゲン別の診療のコツ エビ、カニ、イカ、貝類
矢上 晶子
1
1藤田医科大学ばんたね病院 総合アレルギー科
キーワード:
Allergens
,
Tropomyosin
,
イカ類
,
エビ類
,
カニ類
,
過敏症-食品性
,
有病率
,
魚介
,
栄養指導
,
過敏症-貝
,
過敏症-甲殻類
,
アレルゲン除去食
Keyword:
Brachyura
,
Tropomyosin
,
Shellfish Hypersensitivity
,
Shellfish Hypersensitivity
,
Food Hypersensitivity
,
Prevalence
,
Seafood
,
Allergens
,
Decapodiformes
pp.988-990
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021247858
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<Key Points>(1)甲殻類アレルギーの原因アレルゲンであるトロポミオシンは高い交差抗原性を示し、加熱に非常に安定なタンパク質である。軟体動物であるイカやタコ、貝もトロポミオシンが原因アレルゲンであり、互いに交差抗原性を示す。(2)甲殻類アレルギーは、学童から成人で新規に発症し、耐性獲得の可能性が低い。(3)甲殻類アレルギーは、通常の即時型アレルギーのほか、食物依存性運動誘発アナフィラキシーの病態を呈する。(4)甲殻類や軟体動物によるアレルギーではその交差抗原性により広い範囲の食事制限を行いがちであるが、正しく診断し不要な除去は避ける。
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