特集 抗菌薬の「なぜ?」に答える
造血幹細胞移植時の予防抗微生物薬の選択
津下 充
1
,
塚原 宏一
1岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科小児急性疾患学講座
キーワード:
Aciclovir
,
ウイルス性疾患
,
サイトメガロウイルス感染症
,
抗ウイルス剤
,
抗真菌剤
,
抗細菌剤
,
細菌感染症
,
真菌症
,
単純ヘルペス
,
造血幹細胞移植
,
予防的抗菌剤投与
,
水痘帯状疱疹ウイルス感染症
Keyword:
Antibiotic Prophylaxis
,
Anti-Bacterial Agents
,
Cytomegalovirus Infections
,
Bacterial Infections
,
Herpes Simplex
,
Mycoses
,
Virus Diseases
,
Antifungal Agents
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
,
Varicella Zoster Virus Infection
,
Antiviral Agents
,
Acyclovir
pp.1494-1498
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021021165
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<Key Points>(1)造血幹細胞移植では移植後の遷延する免疫不全によって感染症のリスクが増加するため、リスクに応じた抗微生物薬の予防投薬が必要である。(2)抗菌薬の予防投与の有用性は確立しておらず、耐性菌増加も懸念されており、患者の背景因子を考慮した予防投与が推奨される。(3)抗真菌薬の予防投与の第一選択薬はフルコナゾールであるがアスペルギルス症に無効であり、ミカファンギンやポリコナゾールの有用性が報告される。(4)単純ヘルペスウイルス・水痘帯状疱疹ウイルスの発症予防にアシクロビルが有効である。
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