変わりゆくリンパ腫の診断と治療-一般外来での初発症状から最新治療まで リンパ腫の合併症・化学療法の合併症
リンパ腫治療における発熱性好中球減少症
酒巻 一平
1
,
岩崎 博道
1福井大学医学部附属病院 血液腫瘍内科
キーワード:
Granulocyte Colony-Stimulating Factor
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Pseudomonas Infection
,
抗腫瘍剤
,
抗真菌剤
,
抗細菌剤
,
真菌症
,
多剤併用療法
,
リンパ腫
,
予防的抗菌剤投与
,
細菌培養
,
好中球減少症-発熱性
,
血液培養
Keyword:
Antifungal Agents
,
Anti-Bacterial Agents
,
Blood Culture
,
Antineoplastic Agents
,
Drug Therapy, Combination
,
Mycoses
,
Lymphoma
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Pseudomonas Infections
,
Granulocyte Colony-Stimulating Factor
,
Antibiotic Prophylaxis
,
Febrile Neutropenia
pp.1347-1350
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016244781
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FN初期管理においては速やかな抗菌薬の投与を要するが,抗菌薬投与前の血液培養検体採取,画像検査,採血検査,尿検査など,症状や病態に合わせて感染臓器,起因菌特定のための精査を進めることも重要である.FNにおいては発症時には起因菌が不明のため,経験的治療として広域抗菌スペクトラムを有する抗菌薬を投与する.起因菌が緑膿菌であった場合,治療開始の遅れが予後に直結するため,緑膿菌をカバーした抗菌薬の投与が推奨される.FNのリスクをスコアリングするためにMASCCスコアが用いられることが多いが,MASCCスコアでは好中球減少の程度や期間といったリスクを抽出しないため,リスクを判断する際にはこれらにも注意を払うべきである.
©Nankodo Co., Ltd., 2016