造血幹細胞移植の多様性に迫る 質の高い治癒を目指したアプローチ
造血幹細胞移植における薬物療法 移植後真菌感染症の予防と治療
平本 展大
1
,
福田 隆浩
1国立がんセンター中央病院 幹細胞移植科
キーワード:
カンジダ症
,
アスペルギルス症
,
危険因子
,
抗真菌剤
,
術後管理
,
真菌症
,
EBM
,
造血幹細胞移植
,
ランダム化比較試験
,
化学予防
,
術後感染症
,
早期診断
,
胸部CT
Keyword:
Aspergillosis
,
Antifungal Agents
,
Candidiasis
,
Mycoses
,
Risk Factors
,
Postoperative Care
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
,
Evidence-Based Medicine
,
Chemoprevention
,
Early Diagnosis
pp.251-255
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009299251
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造血幹細胞移植患者で問題となる頻度の高い真菌感染症は、カンジダ症とアスペルギルス症である。侵襲性アスペルギルス症は、確定診断が困難であり、いったん発症した場合の予後は不良である。そのため、胸部CTやガラクトマンナン抗原検査を用いた早期診断が重要である。抗真菌治療を開始する場合には、予防投与、経験的治療、標的治療などの目的にあった抗真菌薬を、エビデンスに基づいて選択する必要がある。侵襲性アスペルギルス症の標的治療は、voriconazoleが第一選択薬であり、代替治療としてliposomal amphotericin Bが使用される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009