Topics「身近な話題・世界の話題」(167)
多発性骨髄腫に対する新規CAR-T細胞療法の開発
保仙直毅
1
Naoki Hosen
1
1大阪大学大学院医学系研究科 癌幹細胞制御学 准教授
pp.1502-1505
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018101502
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多発性骨髄腫治療の進歩は著しく,予後は著明に改善しつつあるが,未だに治癒は極めて困難である。キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法は,治癒を目指した治療として有望である。現在,骨髄腫に対するCAR-T細胞の標的抗原として有望と考えられているものとしてB細胞成熟抗原(BCMA)が挙げられる。我々は最近,活性型インテグリンβ7が恒常的に骨髄腫細胞およびCD19陽性骨髄腫前駆細胞に高発現していることを見出し,それを標的としたCAR-T細胞を開発中である。