小特集 実臨床における多発性骨髄腫のHot topics
2.再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)における治療介入タイミングを考える
柴山浩彦
1
Hirohiko Shibayama
1
1大阪大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科 准教授
pp.761-764
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201805761
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近年の種々の新規治療薬の登場によって,多発性骨髄腫(MM)の治療成績は飛躍的に改善し,QOLを維持しながらの長期の生命予後が期待できるようになった。しかし,ほとんどのMM患者はいずれ再発をきたし,既存の治療薬にも抵抗性を認めるようになる。再発の仕方としては,MMに特徴的なCRAB症状の再出現を認める再発と,血液検査上,M蛋白の再上昇を認めるだけの再発があり,最近では,CRAB症状を認める前のM蛋白の再上昇の段階で治療を再開するか,治療法を変更する方が生命予後も改善することが期待されている。