特集 多発性骨髄腫治療の最前線2017
3.再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)の治療戦略 -どう使い分けるか- 2)Patient risk categoryによる使い分け
古林勉
1
,
黒田純也
2
Tsutomu Kobayashi
1
,
Junya Kuroda
2
1京都府立医科大学大学院医学研究科 内科学 血液内科部門 講師
2京都府立医科大学大学院医学研究科 内科学 血液内科部門 教授
pp.1277-1284
発行日 2017年8月30日
Published Date 2017/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201709061
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新規薬剤の登場により多発性骨髄腫(MM)の治療成績は飛躍的に向上したが,未だ治癒困難である。大半の症例が再燃,再発することから,長期予後の改善には再発・難治性MM(RRMM)に対する治療成績の向上が重要である。本邦でも次世代のプロテアソーム阻害剤や免疫調節薬,抗体治療薬などが続々と承認され,治療の選択肢は増えたが,最適な組み合わせや選択方法は定まっていない。本稿では,RRMMに対する治療設計において勘案すべき,疾患リスク,患者リスクなどのRisk categoryによる使い分けについて概説する。