特集 多発性骨髄腫治療の最前線2017
3.再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)の治療戦略 -どう使い分けるか- 1)Treatment sequenceによる使い分け
鈴木憲史
1
Kenshi Suzuki
1
1日本赤十字社医療センター 骨髄腫・アミロイドーシスセンター センター長
pp.1267-1276
発行日 2017年8月30日
Published Date 2017/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201709051
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近年,多発性骨髄腫(multiple myeloma:MM)の治療予後は大幅に改善した。これには1990年代に登場したボルテゾミブ,サリドマイド,レナリドミドといった,いわゆる“新規治療薬”による貢献が大きい。2015年以降,これら“新規治療薬”の第2世代薬に加え,HDAC阻害薬や抗体薬といった新たな作用機序を有する薬剤が次々と登場し,新たな時代を生み出そうとしている。これらの薬剤はいずれもRRMMが適応であり,いかに効率良く使用するか,治癒も意識した治療戦略の構築が期待される。