特集 多発性骨髄腫の臨床 ~現状と展望~
5.再発・難治性骨髄腫に対する新規薬剤の使い方
張高明
1
Takaaki Chou
1
1新潟県立がんセンター新潟病院 内科 臨床部長
pp.75-84
発行日 2016年12月30日
Published Date 2016/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201701075
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ここ1年余りの間に多発性骨髄腫に対する新規薬剤が3種類保険承認・発売され,再発・難治性多発性骨髄腫に対する治療の選択肢が大きく広がっている。現時点では,3薬剤ともにプロテアソーム阻害薬もしくは免疫調整薬との併用が必要であり,薬剤選択に当たっては症例個別の詳細な検討が必須である。現在,各薬剤の用法用量の検討や併用薬剤選択肢の拡大などを目的とした臨床試験が進行中であり,その結果が期待される。また,今後1年でさらに2種類の新規薬剤が保険承認・発売される予定であり,作用機序の異なるこれらの新規薬剤を効率よく投入した治癒指向型治療戦略の構築が期待される。