特集 多発性骨髄腫治療の最前線2017
4.将来展望:初発多発性骨髄腫,Double refractory multiple myelomaの新規薬剤開発動向
張高明
1
Takaaki Chou
1
1新潟県立がんセンター新潟病院 内科 臨床部長
pp.1285-1294
発行日 2017年8月30日
Published Date 2017/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201709069
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ここ数年余りの間に多発性骨髄腫に対する多数の新規薬剤が保険承認・発売され,再発・難治性多発性骨髄腫に対する治療の選択肢が大きく広がっている。さらに,新規薬剤を初期治療戦略として組み込んでいくかが多発性骨髄腫の生命予後を改善する上で極めて重要な課題であり,薬剤選択に当たっては症例個別の詳細な検討が必須である。現在,各薬剤の用法用量の検討や併用薬剤選択肢の拡大などを目的とした臨床試験が進行中であり,その結果が期待される。また,今後さらに異なった作用機序を有するユニークな薬剤の開発・臨床導入が予定されており,従来の薬剤に抵抗性となった再発・難治性骨髄腫の予後改善も期待される。