特集 多発性骨髄腫の臨床 ~現状と展望~
序 ~骨髄腫診療の新たな展開~
島崎千尋
1
Chihiro Shimazaki
1
1地域医療機能推進機構 京都鞍馬口医療センター 血液内科/副院長
pp.17-21
発行日 2016年12月30日
Published Date 2016/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201701017
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多発性骨髄腫における診療の進歩は著しい。2016年9月に日本骨髄腫学会から「多発性骨髄腫の診療指針 第4版」が発刊された。4年ぶりの改訂である。この間,IMWGから改訂多発性骨髄腫診断基準が提唱され,骨髄腫の治療開始時期についても新たな提言がなされた。また,国内では4つの新規薬剤が保険適応となり,治療戦略も変化しつつある。さらに微少残存腫瘍(MRD)測定の重要性が認識され,今後はMRD陰性化を目指した治療戦略が展開されるなど,骨髄腫治療は新たなステージに入ったと考えられる。