発行日 2016年6月30日
Published Date 2016/6/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201607017
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1953年にDNAが二重らせん構造をなすことが報告されて以来,60年余の間に,ヒトの疾患遺伝学は大きく進展した。なかでも,1990年から2003年までのヒトゲノム計画によりヒトゲノムの全塩基配列が解読されたことで,遺伝子検査が提供され得る疾患の数は飛躍的に増加し,対象疾患・病態の範囲も広がっている。そして今や,遺伝子検査はゲノム検査へと移行し,遺伝医療もゲノム医療へと発展しつつある。ゲノム医療の実用化という観点からは,その機微情報という性質,偶発的所見・二次的所見への対処など,検討すべき課題は多い。