特集 多発性骨髄腫の臨床 ~現状と展望~
1.国際骨髄腫作業部会(IMWG)による改訂骨髄腫診断基準と治療開始のタイミング
石田禎夫
1
Tadao Ishida
1
1日本赤十字社医療センター 血液内科 部長
pp.23-29
発行日 2016年12月30日
Published Date 2016/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201701023
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多発性骨髄腫の臨床像は極めて多彩であり,診断基準に関しては,これまで様々な診断基準が提唱されてきた。2003年に世界各国のmyeloma expertsによって構成されたInternational Myeloma Working Group(IMWG)より提唱された診断基準である高カルシウム血症,腎不全,貧血,骨病変(CRAB)は簡潔であり,幅広く用いられてきた。その後,2014年にIMWGによる基準が改訂され,新たなバイオマーカーが骨髄腫診断事象に追加され,臓器障害を発症する前のハイリスク患者に対する治療が推奨されている。