特集 骨髄異形成症候群・骨髄増殖性腫瘍の病理診断
序 ~なぜ今 骨髄病理か~
伊藤雅文
1
1名古屋第一赤十字病院 病理部 副院長
pp.17-23
発行日 2015年12月30日
Published Date 2015/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201601017
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血液細胞学的診断や,その延長上にある様々な遺伝子診断に比べ,骨髄の病理組織診断の重要性は評価されてこなかった。近年,免疫組織化学の進歩や,ホルマリン固定パラフィン標本を用いた分子病理診断が広く実施されるようになり,その診断的価値が見直されている。骨髄病理組織診断は,細胞学的考え方とアプローチから異なるため,その所見もより構造的な見方が中心となる。診断的意義の高い特徴的所見を中心に解説する。