特集 小児造血器腫瘍の特色 ~分子的理解から治療開発まで~
6.小児造血器腫瘍の新規治療法の開発
小川千登世
1
Chitose Ogawa
1
1国立がん研究センター中央病院 小児腫瘍科 科長
pp.1551-1559
発行日 2016年10月30日
Published Date 2016/10/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201611067
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近年の抗悪性腫瘍薬の開発は,海外においては一段と加速している。国内小児での開発も増えてはきているが,まだまだ少ない。改変遺伝子を導入したT細胞,Bispecific抗体,抗体-薬剤複合体,様々な小分子化合物,リポ化製剤,チェックポイント阻害剤など,小児造血器腫瘍においても有望な薬剤は多くあり,これらを各疾患においてどのように開発するか,また,バイオロジー研究の進歩に合わせ,一人の患者さんが複数の候補薬から使用する薬剤を適切に選択できる臨床体制を提供できるかが今後の課題である。