特集 造血器腫瘍の微小残存病変(MRD)
1.造血器腫瘍における微小残存病変評価に有用な遺伝子解析とNGS
南谷泰仁
1
,
小川誠司
2
Yasuhito Nannya
1
,
Seishi Ogawa
2
1京都大学大学院 医学研究科 腫瘍生物学講座 特定准教授
2京都大学大学院 医学研究科 腫瘍生物学講座 教授
pp.1219-1228
発行日 2016年8月30日
Published Date 2016/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201609019
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
次世代シークエンサは腫瘍に生じた様々な種類の変異を検出できるため,多くの症例を対象として微小残存病変(MRD)の評価を行うことが可能である。MRD検出法としてPCR法と比較すると一般に同等以上の感度を有し,手間が少なくコストも次第に低下している。さらに,次世代シークエンサ変異の種類と量を同時に測定することができるため,サブクローンやクローン構成の変化も同時に観察可能であるという利点がある。しかし,MRD評価の対象とする異常の選択は慎重に行う必要がある。