特集 妊娠・分娩と血液異常
7.子宮型羊水塞栓症と凝固線溶・補体系の異常
金山尚裕
1
Naohiro Kanayama
1
1浜松医科大学 産婦人科 教授
pp.1473-1481
発行日 2015年9月30日
Published Date 2015/9/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201510071
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胎盤娩出後に子宮弛緩症とDICを呈し,病理学的な子宮の特徴として子宮重量が重く,血管に羊水成分検出,間質浮腫,炎症性細胞浸潤を示すものを子宮型羊水塞栓症と呼ぶ。 血液検査上,出血量に見合わない発症初期からのフィブリノーゲンの減少,C3,C4の低下が特徴である。子宮型羊水塞栓症の原因として,C1エステラーゼインヒビター低下によるアナフィラクトイド反応が考えられている。