今月の臨床 産科と凝固異常
産科診療と凝固異常
11.羊水塞栓症
米山 剛一
1
,
進 純郎
1
,
荒木 勤
1
1日本医科大学産婦人科
pp.326-329
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903208
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羊水塞栓症とは,分娩中あるいは分娩前後に比較的多量の羊水成分が母体血中に流入し,突発的に母体に呼吸不全,循環不全,DICなどの症状を引き起こす重篤な疾患である.
本症の発生頻度は約20,000〜30,000の妊娠に1例とされ,稀な疾患である.しかし,本症は急激に発症し,産科ショックに陥り,母体死亡率は約80%にものぼる.また,産科診療上,凝固異常を伴う代表的疾患のひとつである.
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