年間テーマ--診断から治療へ 血液の異常
凝固系・線溶系の異常
船原 芳範
1
,
岡本 彰祐
1
Yoshinori Funahara
1
,
Shosuke Okamoto
1
1神戸大学医学部生理学教室
pp.739-747
発行日 1975年10月10日
Published Date 1975/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205236
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出血が自然に止まるとき(自然止血)には少なくとも3つの機構—①血管の収縮,②血小板血栓の形成,③フィブリン塊の形成—が関係している。この3つの機構のうち2つの機構に異常をきたしたとき,出血死する確率が非常に高くなる1)。しかし,著者らが次に記そうとする"凝固系・線溶系の異常"は,主としてフィブリン塊形成の障害に関係する諸問題をとり扱うものである。
フィブリン塊形成の障害は次の2つに大別して考えることができる。
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