今月の臨床 難治性合併症を診る—産科
産婦人科合併症
3.羊水塞栓症
米山 剛一
1
,
進 純郎
1
,
荒木 勤
1
1日本医科大学産婦人科
pp.1316-1318
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901939
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羊水塞栓症とは,分娩中に比較的多量の羊水が母体血中に流入し羊水成分が肺小血管に塞栓をきたし母体に呼吸不全,循環不全,DICなどの重篤な症状を引き起こす疾患である.本症の発生頻度は約20,000〜30,000の妊娠に1例とされ,まれな疾患と考えられている.しかし,母体死亡率は約80%にものぼり難治性産科合併症の一つと考えられる.
図は当教室における羊水塞栓症への対応のフローチャートである.本症は疑った時点で速やかに診断と治療を同時に開始することが重要である.
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