特集 遺伝子治療の臨床展開
4.網膜疾患に対する遺伝子治療
池田康博
1
Yasuhiro Ikeda
1
1九州大学病院 眼科 講師
pp.631-636
発行日 2015年4月30日
Published Date 2015/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201505047
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眼科領域では,2001年に加齢黄斑変性に対する遺伝子治療が米国で実施されたのを皮切りに,いくつかの臨床研究が実施され,安全性と一定の治療効果が確認されている。近未来の夢の治療法と考えられていた遺伝子治療が,少しずつではあるが治療法として認知されるようになってきた。国内でも,網膜色素変性に対する視細胞保護遺伝子治療の臨床研究が2013年3月よりスタートした。遺伝子治療が眼科の難病に対する治療法として確固たる地位を確立する日はそう遠くないと期待される。