特集 フォンウィルブランド病 ~分子基盤から臨床まで~
2.臨 床 1)フォンウィルブランド病の検査と診断 ~VWFマルチマー解析を中心に~
早川正樹
1
,
松本雅則
2
Masaki Hayakawa
1
,
Masanori Matsumoto
2
1奈良県立医科大学 輸血部 助教
2奈良県立医科大学 輸血部 教授
pp.1177-1183
発行日 2014年7月30日
Published Date 2014/7/30
DOI https://doi.org/10.20837/52014081177
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フォンウィルブランド病(VWD)は,血液中の止血因子であるフォンウィルブランド因子(VWF)の質的・量的異常により発症する先天性の出血性疾患である。VWFの量的減少であるType1,VWFの質的異常であるType2,VWFの完全欠損であるType3と分類されている。このような診断と病型分類には,VWF抗原量やリストセチンコファクターなどの活性検査を組み合わせて実施する必要がある。また,VWFマルチマー解析は実施が困難な検査であるが,VWF抗原と活性の両者を確認することが可能な検査で,VWDの病型分類には必須の検査である。