病気のはなし
フォンウィルブランド病
尾崎 由基男
1
1山梨医科大学臨床検査医学講座
pp.508-511
発行日 2002年6月1日
Published Date 2002/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906647
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新しい知見
フォンウィルブランド病(von Willebrand disease;vWD)は第12常染色体に存在するフォンウィルブランド因子(von Willebrand factor;vWF)遺伝子の異常による遺伝性出血疾患であるが,最近の構造,機能解析の進歩,遺伝子レベルの解析で種々の病型が明らかにされるようになった.機能ドメインはvWF遺伝子の塩基配列の相同性よりA〜Dに分類されている.それぞれのドメインの機能は詳細に解析されているが,血小板の糖蛋白質(glycoprotein;GP)Ibと結合するA1ドメインや第Ⅷ因子結合部位であるD’などの異常により多様なvWDの表現形式を取る.vWDの遺伝子解析はgenomic DNAを用いて行われるようになっており,これらの遺伝子異常はmutation databaseとして構築され,インターネット上で検索可能である.
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