特集 咳嗽をめぐって
Ⅵ.その他の咳 -GERD,PND,COPD-
山口正雄
1
Masao Yamaguchi
1
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
pp.528-553
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201804528
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咳の原因として,胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD),後鼻漏(postnasal drip:PND),慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)を取り上げて概説する。いずれも慢性咳嗽の原因となるが,前2者の疾患は呼吸器あるいはアレルギーを専門とする内科医が自力で全ての検査を行うことは難しく,他科と協力して診断を確定させるとともに,治療により咳の変化を観察する治療的診断を組み合わせることが有用である。COPDについては,近年選択肢が増えた気管支拡張薬を用いて気流制限の改善を目指すとともに,喘息合併の有無の判断が重要である。