特集 長引く咳へのアプローチ
胃食道逆流症(GERD)と慢性咳嗽
徳山 研一
1
1埼玉医科大学病院小児科、埼玉医科大学アレルギーセンター
キーワード:
pHモニタリング
,
プロトンポンプ阻害薬
,
ヒスタミンH2受容体拮抗薬
,
combined multichannel intraluminal
Keyword:
pHモニタリング
,
プロトンポンプ阻害薬
,
ヒスタミンH2受容体拮抗薬
,
combined multichannel intraluminal
pp.659-663
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000057
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GERD による咳は消化器症状を合併しないことも多いとされ,診断法は確立していない.24時間胃食道pH モニタリングは胃酸の逆流を知るのに有用であるが,近年,GERD の原因として胃酸以外の成分(弱酸)の逆流と咳嗽発生との関連が注目されており,インピーダンス法により新たな知見が得られている.薬物治療としてはヒスタミンH2 受容体拮抗薬,プロトンポンプ阻害薬が用いられるが,その慢性咳嗽に対する効果は現時点では十分解明されていない.小児の咳嗽とGERD の関係を明らかにするには今後,診断基準を統一した多施設による大規模スタディなどの実施が必要と思われる.
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