GERD診療の最前線 胃酸逆流への対応
特殊病態のGERD 高齢者のGERD
吉田 智治
1
,
白石 龍
,
白井 保之
,
坂井田 功
,
原田 稔也
1山口大学 光学医療診療部
キーワード:
胃炎-萎縮性
,
胃食道逆流
,
加齢
,
食道炎-逆流性
,
食道裂孔ヘルニア
,
高齢者
Keyword:
Aged
,
Aging
,
Esophagitis, Peptic
,
Gastritis, Atrophic
,
Gastroesophageal Reflux
,
Hernia, Hiatal
pp.647-649
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007018839
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高齢者のGERDは、加齢による食道裂孔ヘルニアの合併から起こるLESの機能低下、さらに食道蠕動運動低下による逆流液のクリアランスが低下するために生じやすい。とくに高齢女性では骨密度の低下や日常姿勢の変化に関連して、GERDが発症しやすい。最近20年間に日本人の胃粘膜萎縮は減少しており、高齢者においても胃酸分泌が保たれた人が増加し、高齢者におけるGERD発症の要因となっている。高齢者の逆流性食道炎では、重症例が多いにもかかわらず無症状のことが多い。
©Nankodo Co., Ltd., 2006