特集 咳嗽をめぐって
Ⅶ.咳喘息の診断と検査 -呼気中一酸化窒素濃度・スパイロメトリー・オシレーション法など-
中村陽一
1
Yoichi Nakamura
1
1横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター長
pp.534-542
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201804534
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咳喘息は,喘鳴や呼吸困難を伴わない慢性咳嗽が唯一の症状である「喘息の一型」であり,8週間以上持続する喘鳴を伴わない咳と気管支拡張薬の有効性で臨床的に診断される。診断に役立つ確実性の高い検査がない現状だが,従来からのスパイロメトリーに加えて,近年普及しつつある広域周波オシレーション法や呼気中一酸化窒素濃度測定などの検査を併用することで診断率は向上する。本稿では,これらの概略と咳喘息への使用に関する情報を紹介する。